和裁の特徴(洋裁との違い)

型紙を使わない
パーツがすべて長方形であるため型紙を使う必要がないが、地直しをして布目を整え、裁ち線を正確に布目に沿わせる(布目を通す)必要がある。

 

ほどくことを前提に縫う
和服が日常着であった時代には、きものの洗濯はすなわち洗い張りであったことによる。洗い張りの際は縫い目をすべてほどいて長方形のパーツに戻すが、傷んだり取れない汚れのついたパーツの向きを変えて表から見えないようにしたり、目立たない部分のパーツと入れ替えたり(これを「繰り回し」という)、また、縫い代の幅を変えて寸法を変えるなどして仕立て直すことは現在でも行われる。また、長着を羽織や帯にしたり、長着を布団や座布団にしたりなど、別の種類のものに仕立て替えることも昔はよく行われていた。
縫い始めや縫い終わりには極力玉留めは作らず、返し縫いで始末する。これはほどきやすさのためでもあり、絹物や薄物の縫い目をごろつかせないためでもある。
子ども用の着物には肩揚げと腰揚げを施し、成長して体が大きくなっても揚げの幅を変えたり揚げ自体をほどいたりすることで対応できるようにする。

 

縫い代の余った部分は切り落とさずに縫い込んでおく
これも仕立て直しを前提としているためである。年齢や体型に応じて、縫い代分の範囲内ではあるが、袖丈や身丈、裄丈や身幅を変えられる。このため、体型の違う親族間などで着物を譲り受けることも容易である。羽織の場合は流行や好みに応じて着丈も変えることができる。
余った縫い代を裁ち落とす方法は「総落とし」といい、ごく少数の者だけが行う非常に贅沢な仕立てであった。現在ではこの手法は、紗など薄物の透ける生地を美しく仕立てる場合に使われる。
また、ほとんど直線縫いであり、なおかつ反物は着物の基本寸法を前提に織られているため、反物の「耳」が活用でき、布端始末を必要とする部分が少なくて済む。この点も縫い代を折り込んでおくことを容易にしている。

 

すべて手縫いで縫う
ミシンが一般的になったのちも手縫いで縫われるのは、やはりほどくことが前提であるためである。ミシンで縫ったものはほどきにくく、縫い目のところで布が傷んだり跡が残ってしまう。また、手縫いによる適度なゆるみが着心地の良さにも影響するともいわれる。
現在ではウール着物や浴衣にはミシン縫いのものも多いが、高級な木綿着物や絹物はすべて手縫いで仕上げる。
基本となる「ぐし縫い」を運針といい、布を持った手は動かさず、針を持った方の手先を上下に動かし、針が布に対して直角に通るように縫い進める。均等で安定した運針を素早く行うための訓練が重要となる。

 

縫い目をできるだけ見せない
縫い合わせた部分を縫い目で割り開かず、縫い目が見えないよう一方の布地を1ミリ以下の幅で縫い目部分にかぶせるようにして折り開く。この技法を「きせをかける」という。袖の下端など割り開かない部分は、両側から同じ幅できせをかけて付き合わせる。これを「毛抜き合わせ」という。



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